分譲住宅地は別ですが、きっちりと区画されているわけもなく、方位に対して道路が並行していない土地などが一般的。
ですが皆、何故か足並み揃えるように、町並みに逆らわぬように道路や土地に並行して建てる。
一応リビングは「南面」に向いてはいるけれども、間取りで工夫することもないので、結果的に光や風の道が曖昧になってしまう。
「別に斜め向いててもいいんじゃない?」って思いません?(笑)
僕は現地調査の際、まず北(磁北ではなく真北:北極星基準)を確かめるようにし、その向きに倣(なら)うよう設計を始めます。
理由は単純、太陽の陽が“もったいない”から。
この方が設計するにしても方位考えなくて済むので楽ですしね(笑)
逆に方位を斜めに振って"あえてずらす“手法もあるわけ。
ちなみに上記の絵は
「日影図」と呼ばれるもの。
通常は影の落とし具合を計算するのに用いられます。
さらに上のものは僕のオリジナルで
「日照方位」と名付けています。
もちろん上の矢印が北を示し、時間による陽の動きを読むものです。
実際にはCAD上で用います。
例えばこれを、家族が一番集まるちゃぶ台におけば、何時から陽が入って何時から陰るのかが判るわけですね♪
さらに台所に置けば、欲しい朝日と要らない西日を分ける事も出来るわけ。
要所で確認のためのツールですね!
さらに家全体で見たい場合には・・・太陽光線を直線で仮置きし、陽射しとして代替する。
そうすると・・・
このように時間帯での窓の位置の意味が見えてくるわけ。
ちなみにこれは朝の8時頃。
次に陽射しの位置がみえたところで今度は開口を検討しましょう!
赤いところが壁。
どれがいいですかね?
ちなみに単純に答えはでません!
なぜなら周辺環境や内装の魅せ方、開口の納まりや家具の納まりによっても影響がありますので。
あらゆる関係性を考慮した上で初めて
「開口部」となりうるのですねぇ♪
補足しておくと・・・当然冬と夏とでは太陽高度が違うことを考慮してますよ!
真夏にたっぷりの太陽の陽など降り注いだ日には・・・(汗)
今回の記事のタイトルである「向日葵のような家」とは、“真南に逆らわない”ということ。
まぁ実際の向日葵のように太陽と常に正面は向けませんがね(爆笑)
ここまで考えてあげられれば、“過度”な住宅建材は必要ではないと言う事を伝えたい。
もちろん断熱性能や気密性は住宅選定にとって重要なキーポイントとなりうるでしょう。
実際他社さんでは「○○断熱工法」やら「○○気密工法」と謳い文句にしているわけですから。
そこを否定する事は決してしませんし、現在僕自身としても断熱材に関しては目下勉強中です。
ですが、まずは
「どれだけ自然エネルギーを活かせるか」だと思うのです。
設備に頼る前にまずは設計の力で・・・これが僕の開口部設計時の理念です。
次回は「風の道」に関して紐解いてみますか♪
風の道だなんてナウシカみたいね(´艸`)フ゛ハッ
それと何かリクエストがあればお答えしますけど...あれば...ね!