土着的建築を学べ!

昨日はインドの建築集団「スタジオ・ムンバイ展」の開催を記念した、代表の「ビジョイ・ジェイン氏」の講演会へ出席してきました。

今日は長めなブログになるかもです。

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PRAXIS

「Praxis(プラクシス)」とは、理論や知識や技能を実演や実行に移すこと、体現すること、あるいは実現することである。
場合によっては、考えを実行、応用、行使、実現、あるいは実施する行為を指す」

建築家の仕事には、あらゆるものが含まれる。具体的なものもあれば、漠然としたものも理論的なものもある。
つまり、人間の存在に関わることなら基本的に何でも含まれる。「Praxis」というものをこのように存在論的に解釈すると、スタジオ・ムンバイの仕事がなぜ反復作業によって成り立っているか、なぜ案を検討するために大型モックアップやスケッチや図面を作成し、素材のスタディを重ねるのかが見えてくる。
それはすなわち独自の思想を練り上げ、自発的に組織を形成していくためなのだ。

プロジェクトに取り組むあいだは、場所を念入りに検討し、そこにある環境や文化、人びとが身も心も捧げてきたことに目を向けるようにしている。
なぜならそこには、限られた資源を相手に人間が創意工夫を凝らして編み出した建設技術と素材があるからだ。


ビジョイ・ジェイン



元々は存じ上げなかったのですが、師のブログで紹介されていたのをキッカケに知り得ました。
予備知識として建築的に学ぶ点は・・・置いておいて(笑
その地から得られる情報を最大限に生かし、いわば「土着的」という言葉がしっくりくる建築家です。
それとなにより描き手(建築家)と作り手(職人さん)の関係性にとても興味を持ちました。
そんな話が聞けたらなと思い講演会に臨みました。


ではちょいとレポートしてみます。
というのも、講演会の後に師である「伊礼先生」と久しぶりにお会いし、その後所員の方々を交え会食。
その時の会話で「こういう体験はきちんとアウトプットした方がいい」ということもあり、ブログを介したレポートに至ります。
どちらかというとその時の「伊礼さんとの会食」と題したレポートの方が価値があると思うのですがね(笑
残念ながらまだ公表できる段階まで及んでいませんのでまた後日...。

閑話休題

個人的見解により観点が違うことをご了承ください。
僕的には描き手と言うよりも作り手側の立場から講演会に臨んでいます。




インドでの建築は、日本のようなヒエラルキーが成立していないとのこと。
ただやはり「設計者」は別格とした扱いのよう。
しかし、実は(世界共通だろうが)作り手の意志や嗜好が潜在する。
それを上手に汲み取り、組み立てていくことがインドらしい建築ではなかろうかと言う。
要するに「建築」という行為を職人さんと建築家、そして風土を絡めて一連の流れとして捉える。
また、特有の気候である「モンスーン(おおよそ4ヶ月の雨期)×シーズン×景観×人×町」をひとつの「つながり」として大切にしているとも言う。

現在ビジョイ・ジェイン氏率いる「スタジオ・ムンバイ」はおよそ100人が働いている。
彼らは建築の学校を学んだ者ばかりではないという。
仕事として建築を選択した者もいるだろうし、ジェイン氏の建築に傾倒して働いている者もいるのだろう。
しかし共通として言えるのは良いモノを作ろうとする「もの作り精神」だ。
いわば「ワークショップ」とも言えるのかも知れない。

恐らく「スタジオ・ムンバイ」にはあからさまなヒエラルキー(階級)は存在しないかも知れない。
それぞれの職方が思い思いの発言が許されているという。
その道のプロである彼らがジェイン氏の思い描く空間を形成している。
図面も多くを描かないというのだ。
寸法すら明記せずに職人さんに委ねるときがあるとも言う・・・え?w
図面を描くくらいならモックアップ(外見を実物そっくりに似せた模型)を造った方が早い・・・日本では決して考えられないが(笑
言い方は悪いかも知れないが、図面を描かないと言うよりも・・・?w
お話しを伺っていて感じたことだが、「感性」のままに、いわば「流動的建築」なのだろう。
それが固有の風土に根ざした「土着的建築」の所以だろう。



氏は「ポテンシャルを未知数にすることでワクワク感が得られる」という。
出来上がってみないと判らない要素を残す。
※単に出来上がってみないと判らない・・・ということではない・・・と思う(笑w

決して理詰めな日本人には実現不可能な建築思考。
彼にとって建築とは計算で得られる物ではないのだろう。
そんな感性に僕は惹かれる。
なんせ僕も「建築は理屈じゃないんだよ!」主義ですから。



最後に質問タイムが設けられた。
どうして日本人は単純なことをわざわざ難しくするのだろう・・・的な質問でジェイン氏も困惑。
ってかみんなも「何その単語は?」的な質問...。
端的にその質問をまとめると「東京とインドの違いは?」・・・ね、単純でしょ?w
そんな質問に氏は「違いを探すよりも共通点を探すこと」が多いという。
確かに違いなんぞいくらでもあるものね。。。



総括
カチッと考えすぎだな、日本人は・・・です(笑
これから僕らが起こそうとしているムーヴメントに共通点が多く、とても面白かった。
ジェイン氏の建築が優れていると言うことではなく(失礼!)
建築に向き合う姿勢とか、それらを取り巻く人、物、風土などの関係性など。
建築というひとつの終着点に対しての繋がりを大切にしているという印象だ。
それを日本で実現してみたいとも思う。





伊礼さんとの会食の話題にあがったことでもあるが、「どうして地方の設計事務所は偉そうなのだ」と言う(笑
栃木県でも例外なく・・・ごもっともだw
そういった風潮を払拭するためにも、僕らはもっと職人さん達と「繋がり」を持たねばなるまい。
少なくとも僕らは良い関係を築けていると豪語できる。
そんな建築集団が象を凌駕する日も近い・・・かも?

昨日伊礼さんと約束した「良いモノを作ろう」は、僕の永遠のテーマになりうるだろう。
それにしても伊礼さんとは色々と約束したが覚えてくれているのだろうか...笑?
一部の所員との約束は忘れたいが(爆笑
一緒に仕事が出来る日を楽しみにしておりますよ♪



なんだか久々に語りブログになりましたね(笑
最後までご覧頂きありがとうございました♪
ちゃんと読んでくださいねw
by lives-web | 2012-07-13 15:09 | 建築談義 | Comments(0)
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